コロナ探知犬

 コロナ探知犬が話題になっています。においを嗅ぐだけで、新型コロナウイルスに感染しているのかどうかを嗅ぎ分けられるそうです。犬の嗅覚の能力は人間の1000倍から1万倍とも言われ、すでに糖尿病などいくつかの病気をみつけることができ、救助犬としても活躍しています。コロナ探知犬は現在研究や訓練が行われていて、コロナ感染者を96%の確率で選別できる犬もいるそうです。

 障がいを持つ長男が家にいた頃のことですが、体調が良くなくて病院で点滴をしてもらわなくてはと思うくらいに具合が悪いときに、抱えると独特のにおいがすることがありました。1年に1回もないくらいにめったにはなかったのですが、そのにおいにはいつもすぐに気がつきました。体調とにおいというのはある面で密接に関係しているのかもしれません。

 昔は診療室に入ってくる患者のにおいで病気を診断する「嗅診(きゅうしん)」というものもあったそうです。臨床検査が発達した現代では五感や六感で診断するということはほとんどなくなっています。ただ、家庭で子どもを見ている場合、「あれっいつもと違う」と感じることは時々ありました。食事を食べさせている時に、口の動きがいつもより遅いとか、体を動かすときになんとなくこわばっている、などです。その後に具合が悪くなることや熱が上がってくることもありましたし、何もなくしばらくするといつも通りになることもありました。逆にバクバク口を動かしてくれて、おなかがすいているんだなと思うときや、水分をゴクゴク飲んでくれるときは食事介助しながら嬉しくなりました。

 特に食事の食べ方や体の緊張具合などは、言葉を話さない子どもの貴重な情報源で、体は本当に正直なんだなと思います。

草のにおい

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